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葉月ゆらさんのC85での新譜「Gothica III」(左)と清風明月名義での新譜、「竜と炎の物語 ~Dragon and Flame Story~」(右)です。

結局、C85のモノは今のところこの2枚しか手元にないという感じですが(入手しやすかった)、惜しげもなくまとめて紹介してしまうことに。(次いつ更新できるかもわからないので^^;)

さて、視聴をしていたにも関わらず、事前の感想では二枚もイメージの似たもん出して大丈夫なのか?と少し心配をしていたのですが、いざ聴いてみると随分と2枚の印象は違いましたね。「Gothica III」についてはタイトル通りゴシック押しという理解でブレはなかったものの、「竜と炎の物語」については、同路線のメタル要素強めっていう勘違いを何故かしておりまして…。聞いてみたらこちらは往年のRPGのBGM的な疾走感のあるエピックな感じのメタルで、平時だとこっちのが聞いててテンション上がりますね。あと、曲調のバリエーションが思ったよりありました。まぁどちらも個人的にはヒット曲が入っていたので、購入時は片方に絞るか迷ったものの、結局両方にしといてよかったと思ってます。

さて個別にちょっとだけ。

「Gothica III」
1. ネクロフィリア・ロマンサー
2. 蜜纏いし白の姫君 ~Snow White~
3. スリークイーンズ

4. フタリゴト
5. 聖痕サクリファイス
6. 双星と立ち枯れの森
7. イノチ蝕ムアイ
こちらで特に気に入ったのは頭の3曲。(というか、3.スリークイーンズのインパクトが強すぎて、その後の曲についてはなんか物足りなくて印象に残りづらいという感じでした^^; 詳細は下で)

1.ネクロフィリア・ロマンサーですが、Mamyukkaのオッカさんがコンポーザーとして参加されている曲で、実は視聴段階ではこれが一番お目当てでした。アルバムコンセプトに基本は従ってはいるものの、オッカ節全開のおもちゃ箱をひっくり返したようなワチャワチャした曲でとっても楽しい作りになっています。Mamyukkaさんはじめ、ハロウィン的な賑やかな曲が好きな方はこの曲の為だけでも手を出してみてもいいかも知れません。裏で相当賑やかに音を鳴らしているにも関わらず、破綻せずまとまっているのは流石としか言えません。

続く2曲目、2. 蜜纏いし白の姫君 ~Snow White~はタイトルから察せられるように、童話「白雪姫」を下敷きにした曲です。それ自体はこの手のコンセプトアルバムとして珍しくはないものの、本作の特徴としては、物語音楽としての場面(テンポ)転換の気持ちよさ・上手さと、サビの部分やコーラスパートのシンフォニックで壮大な盛り上がりでしょうか。転換に関しては、ベテラン葉月ゆらさんの器用さが活きてますね。場面に応じた情感がしっかりと表現されてるので、メリハリがあって飽きのこない曲です。

そして上でも少し触れた3.スリークイーンズ。完全にノーマークだったに関わらず、今や一番ハマっています。一言で言うならまさに『こいつはくせえッー!』。もうなんか色々な意味でクサい。
まず設定。吸血鬼モノのオリジナルシナリオで、詳細は割愛するものの聞いてるほうがなんか恥ずかしくなるぐらいの世界観。クロセカあたりのサンホラ好きな人にはたまらないのではないでしょうかw 語りもその頃のサンホラ的な雰囲気がビシビシと感じられます。次に男性ボーカル・コーラス。このりさんという昔にニコニコ動画で活動されていた方らしいのですが、これがまたとても癖になる。いかにも声楽かじってますというような発声で、低音も高音も艶があってとても素晴らしいですねー。そしてメロディー。変拍子が気持ちいいです。特にAメロBメロ部分のボーカルが裏のテクニカルな進行に合わせて音階移動するところなんか、よく歌うなぁと感心してしまう感じ。とにかく総じてインパクトが強く、その後の曲なんかほとんど頭に入ってこなくなるような曲です。これが一曲目だったら危なくオッカさんの曲も物足りなく感じしてしまっていたかもしれない…。おそろしや。

「竜と炎の物語 ~Dragon and Flame Story~」
1.ガナンドラの魔術師
2.少女と黄金竜の物語
3.純潔と時の天秤
4.サラマンドラの踊り子
5.雪の華
6.告解の部屋 ~蜜薬ランガージュ~
7.Granat
お気に入りは、1曲目、2曲目、4曲目。

まずは1.ガナンドラの魔術師。インスト曲なのですが、こいつのせいでこの後の曲がRPGの曲にしか聞こえなくなりました。ある意味このCDの中で一番インパクトのある曲だったことは間違いないですね。混沌とした入りから、物語の始まりへ向けた前日譚のような展開をしっかりと感じさせる…。こういうインストはたまりませんね。

そして2.少女と黄金竜の物語。ほぼこれが表題作と言ってもいいのでしょうか。ボーカル有りの曲では一番お気に入りです。壮大で疾走感のある曲。戦闘とかでかかっててそう・・・というかかかっていて欲しい。駆け抜けるようなテンポと弦楽器がとても気持ちよくて、部屋で一人、遠慮なく体を動かしながら聞いていたいですね。少しだけ残念なのは、ボーカルのパワーがもっとあれば…というところで、若干声が出きっていないところが、もうちょっと!という感じでした。ゆらさんのCDなのに言うことじゃないですけどね…。もっと硬質でパワーのあるボーカルだともっと輝きそうな曲だよなぁ…。

4.サラマンドラの踊り子は一転して民族音楽的なリズムとギターが気持ちのいい曲。情熱的で、題名がきっちりハマってますね。でもゆらさんのこういう雰囲気の曲ってなんか珍しい気がします。結構ノリノリで歌っているように感じられますし、今後も(コンセプトにもよるのでしょうが)こういうの挑戦して欲しいですね。(もっと艶があるといいかも)。しかし前半の曲と同じ人が書いてるのか…と、Dropさんの多彩さに少し驚きました。

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というわけで葉月ゆらさんの2枚でした。前回の秋M3で買ったものをすべて取り上げられてもいない中、次が来月に迫っているという現実から目を背けたかったのか、C85の作品を取り上げてしまいました。もう秋M3の残りは雑記でまとめて短評乗っけるような感じにしようかな…。特に気に入ったやつは大体個別で記事書けた気もしますし。やる気よりも文章書くのが下手すぎてキーボード打つ手がなかなか進まないのがとても残念です。