もう次回のM3は今月末…という時間の進み方の残酷さに打ちひしがれています。なくなる前にカタログ買わなきゃ。さて、いつものざっくり整理も勿論やるんですが、もうちょっと個々の感想に触れたい…という悪あがきのようなエントリが以下になります。

トピア『夜明けのモノローグ
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 「魔法のつくり方」で出会ってからハマり中のトピアさん。M3界隈でここまでのは他にあまり見ない、ベースが支配的な音作りが少し特徴的な、情緒たっぷりなバンドサウンド…という風に理解しております。今作は全体的に秋から冬の空気感で統一されている気がする。
 まず、表題曲の「夜明けのモノローグ」がよい。太く主張の強いベース、静かに暴れているドラム、そして曲全体を彩るキラキラした雰囲気、好き。刻むようなリズム感のあるメロ部と、推進力のあるサビ対比が曲全体で聴いた時にメリハリを感じるのもGoodポイント。3曲目は「リ・リフレイン」。ベースの押し出しが強いのは表題曲同様(というか通底しとる)なんだけど、こっちはキラキラした感じではなく、感情を搾り出すような切迫感のある詩情。それがボーカルの千尋*さんの声質とマッチしてて結構グッと来る。
 そして5曲目の「魔法みたいな夜」。これが個人的には白眉かも。(言葉を選ばなければ)少し地味な曲なので一聴しただけでは印象薄かったのだけど、何度も繰り返して再生してるうちにドはまりした格好です。ゆったりと美しい三拍子ですごくロマンチック。クリスマスにたっぷりの夢を持っている少女ってこんな感じなのかも。ラストで主題を繰り返すパートに入るところからの幻想的な曲の演出がたまらん。もうなんていうか、タイトルそのまんまだなと思って、こういう狙い通りな曲に弱い自分。ラスト、8曲目の「誰もいない」もすげーいい。冷たい、張り詰めた空気のような美しさがあるんだけど、エモさばっちりで、間奏の泣きのギターがよく映える。

プラムアンジュ『invitation
無題

 プラムアンジュさんの第一作目。と言っても新サークルさん!!というわけでもなく、ド安定「鈴葉屋」の鈴葉ユミさんが作編曲と高音のボーカルを担当、そこに低音ボーカルとしてゆあさんを迎えて出発を切ったハーモニーユニットとのことです。言うだけのことは十分あり、美しいハーモニーを楽しめる良作。優美且つ陶然としたメロディとエロティックに絡み合うツインボーカル…これは素敵です。次にもし新譜があるにせよ、まだ持っていない人は価格(300円!)的にこちらも合わせて入手されることをオススメします。これは言い過ぎになるかもしれないけど、今はなき(涙)Kalafinaのアッパーではない曲の方が好きな人ならヒット率高い気がします。 

■鶏子『トリコポップ

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 以前Getした「trkdy!」に続いて手に取った本作。鶏子さんは基本的には声のお仕事がメインのようで、ボーカルCDとしてはなんと4年ぶりぐらいなんですが、事前の試聴めぐりで情報を見つけた時に内心小躍りしたほど好きです。声から伝わってくる元気さ・明るさと歌われる内容に現れる圧倒的な鶏肉愛と自己愛、そして押し出しの強さ。これがほぼ全てな気がするけど、しかしこれがいいんだなぁ。曲中の詞を借りて言えば、“なんだかんだ世界一可愛いって感じ。
 という結構な愛とテンションでM3当日に臨んだのですが、なんとまさかのCD間に合わなかったらしく、空のCDケースだけ買って帰らされるという焦らされ方をされました。後日CD本体が郵送されるってのは、もう10年弱M3通ってても初めての経験でしたね、ええ。
 さて中身なんですが、なんとまさか、今回はComposerが我らの塚越さん! 正直手に入れるまで意識してなかったんで、こんなことあっていいのかよと思った…。つまり語るまでもなくすげーいい曲で、塚越ファンも絶対手に入れるべき逸品ということですね。曲調的にはピコピコアッパードラマティックって感じで、ピコミール楽曲に寄ってるかなと。自分はそこに鶏子さんの声が乗ってるだけで、なんというか、評価とかでなく感謝の言葉しか出ない。これを聴いて鶏子さんのファンになろう!(って自分もドラマCDとかは追いかけてないんだよね…)